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『ロルナの祈り』

2009年11月02日 19:31

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ベルギー国籍をとるため、ブローカーの手引きで麻薬中毒者のベルギー人、クローディと結婚し、偽りの結婚生活を送るアルバニア出身の女性、ロルナ。当初は、ロルナがベルギー国籍を取れたら、麻薬中毒でボロボロになっているクローディを中毒死させ、その後、さらにベルギー国籍を取りたがっている男とロルナを結婚させるというのが、ブローカーの計画だったのです。

ロルナもお金が手に入るなら、クローディが死のうが何の関係もないし、それでいいと思っていたのですが、ロルナと結婚したことで、必至で麻薬から手を引こうと苦しみ、もがき、ロルナに救いを求めるクローディを次第に助けたいと思うようになるのです。

やがてクローディと結ばれたロルナはなんとか彼を死なせないようにしようと、いろいろな手を考え、ブローカーにお願いするのですが、結局クローディは殺されてしまいます。後悔と悲しみにさいなまれたロルナはいつしか彼の子どもを妊娠したという妄想にとらわれていきます。

愛のなかった結婚生活で本当の愛を見出していくさまがせつなく、心に響きました。クローディを殺させてしまったことへの後悔が彼との愛の結晶という妄想を導き出したのか。

いるはずのない子どもを必死で守ろうとするロルナの姿がとても悲しく、せつなかったです。

星は2つです。
★★☆☆☆



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『BOY A』

2009年10月29日 21:20

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悲しくて、そして考えさせられる映画でした。

物語は10歳のとき殺人の罪を犯した少年が、14年後出所したところから始まります。ソーシャルワーカーのテリーに職を斡旋してもらい、過去と決別すべく新しい名前ジャックとして生活を始める少年。当初はうまくいっていたのに、真実が明るみに出ると、友人や恋人は彼のもとを去り、行き場を失った少年は死を選びます。

ふとしたことから殺人という恐ろしい罪を犯してしまったものの、ある意味世間から隔離されて成長したジャックは、純粋で繊細な少年のまま。仲間との遊びや彼女へのアプローチなど、すべてのことが新鮮でそして純粋に受け止める彼はどこから見ても好青年。だからこそ、周りの人間に嘘をついていることが辛くなり、苦悩するジャックを見ていると、どんなに罪を犯しても、人は生まれ変われるのではないかという思いを抱きます。

そんな思いを抱くのも、なんといっても、主人公のジャックを演じたアンドリュー・ガーフィールドの演技が素晴らしかったから。
繊細で純粋で笑顔の素敵な好青年の一方、過去の過ちや嘘をつき続けることへの罪悪感にさいなまれ、孤独に陥るという難しい役を本当に見事に演じていました。初めて行ったクラブでのはしゃぎぶり、恋人との初めての夜で涙する姿、どれも見ている者の胸にせまる演技で本当に感動しました。
これからの彼の作品は要チェックですね。

日本でも最近少年犯罪が多くなっているけど、彼らが出所したときに世間がどう迎えるかっていうことは本当に難しい問題だと思います。被害者の立場からしたら、子供は殺されたのに、殺した方は普通に生活するのかっていう怒りがあるだろうし。

だからこそ、映画の中でもマスコミは執拗にジャックを追いかけまわし、彼が殺人者だと知ったとき、周りの人間も去っていったのだと思います。それが当然の気持ちなのだと。
私だって、もし自分の家族が殺されたら、ゆるすなんてできないと思う。
でも、この映画のジャックを見ていたら、人間の持つ良心をもうちょっと信じてもいいのかなという気持にもなりました。

星は4つです。
★★★★☆



『チェンジリング』

2009年09月29日 22:28

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仕事に行っている間に行方不明になった息子を探し続ける母親の格闘を描いた作品。息子が行方不明になって数ヶ月後、見つかったといって警察が連れてきた息子は別人だった・・・。そこから母親の警察との孤独な戦いが始まります。

この映画は息子を失った母親の悲しみや息子の捜索に命をかける母親の強い思いを描いた作品かと思っていたけど、実際には、警察の腐敗や矛盾を描き出した作品のようにも思えます。
いくら母親が息子ではないと言っても、マスコミや世間の手前ミスを認めたくない警察は、人違いということを認めないだけではなく、母親を息子を疎んじるとんでもない親だと責めます。
だいたい、身長が低くなっているは割礼されているはで、明らかに違うのに、身長が低くなったのは辛い目にあったからだと主張するなんて、いい加減もいいところ。

さらに人違いだという証拠を集めて訴えようとすると、精神病院に入れてしまうなんて、これが事実だとしたら、当時のアメリカはとんでもないところってことになってしまいます。
だって、市民の味方の警察が市民を拘束するなんて言語道断! 
最後には裁判で負けた警察担当者がクビにされてすっきりしたけど、でも、結局息子は見つからなかったんですよね。
できればハッピーエンドで終わってほしかったですが、実話だからしょうがないですね。

母親役のアンジェリーナ・ジョリーの体当たりの演技はとてもよかったけれど、映画のテーマが息子を探す母親の物語なのか、警察の腐敗をあばく物語なのか、はっきりしなかったのが、ちょっと中途半端な印象を受けました。そこは残念です。

それにしても、よくアメリカドラマとか見てると、殺された被害者の家に家宅捜索に入ったついでに、貴金属とか金目のものを盗む警官の姿が描かれていたりするけど、そういうのを見ると、日本の警察って偉いな~と思います。アメリカに限らず、結構いろんな国で警官の犯罪みたいなものが描かれていたりしますもんね。
まあ、最近は、日本でも警察官の不祥事なんてものが報道されてたりしますが、それでも外国に比べたらまだまだ健全なのではないかと・・・。せめてその良い面はこれからもず~っと失くしてほしくないなと思います。

星は3つです。
★★★☆☆



『ある公爵夫人の生涯』

2009年09月07日 22:00

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タイトルそのまま、公爵家に嫁いだ貴族の娘の物語。

イギリスの貴族の家に生まれたジョージアナは、裕福な貴族、デヴォンシャー公爵家に嫁ぐことになります。期待に胸ふくらませたジョージアでしたが、夫が望むものはただ一つ、跡取りとなる息子を産むこと。夫婦としての会話もないまま、義務としてのセックスを要求される生活に次第に不安を感じていくジョージアナ。生まれてくる子が女の子だと抱こうともせず、愛人に産ませた子どもをジョージアナに育てさせる夫に対して愛情を持てなくなったジョージアナは、幼馴染でもあったチャールズ・グレイと再会し、愛し合うようになります。

このデヴォンシャー公爵は、愛人の子どもを妻に育てさせたり、妻の友人を愛人にしてその子どもたちと一緒に生活させたりと、現代から見ればとんでも親父なんだけれども、映画の最後に、子供のためにチャールズと別れ傷心のジョージアナを励まそうとする姿に、もしかしたら、彼なりの方法で妻を愛していたのではないかと、そんなふうにふと思ってしまいました。
「自分は口べただから誤解されやすい・・・」と言い訳する姿はそんなに悪い人には見えなかったですし。

まあ、あんなにも息子を望んでいたのも、公爵家の跡取りとしては、お家相続のためにもどうしても必要なことだったんでしょうね。それが義務というか公爵家に生まれたものの勤めというか。
だから息子の誕生に固執するあまり、娘に愛情をそそぐことができなかったのかもしれません。最初に息子が生まれていたら、そのあとに生まれた娘にももっと愛情を注げていたのではないかと・・・。
もちろん、性別で愛情を違えるのはいけないことだけど、貴族として家や血筋を絶やすことができない立場に立てば、そうは言っていられないのかもしれません。

日本だって、皇族の皇太子さまには男のお子様が誕生されることを願っている人が多いですもんね。そういう目線で見れば、デヴォンシャー公爵の気持ちも分かるような・・・。

ただ、この映画では、社交界で注目の的となり、みんなに愛されながらも、唯一夫にだけ愛されない女性・ジョージアナの悲しい人生として描かれています。あくまでも、公爵は悪者です。
もちろん、ジョージアナにとって、夫の行動はひどい仕打ちとしかとれなかったのも無理はありませんけど。

男は黙って・・・なんてことはいつの時代ももてはやされないのかもしれませんね。
私は、そんな男性も結構好きですけど(笑)

星は3つです。
★★★☆☆



『バーン・アフター・リーディング』

2009年08月20日 23:14

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なんとも言えない、奇妙な映画。コメディだとは思うけど、それにしては、すっきりと笑えない、そんな消化不良を起こしそうな映画でした。

ジムのインストラクターをしているチャドはある日、更衣室でCIA機密情報が書き込まれたCD-ROMを拾い、それを利用して一攫千金を狙おうと計画を立てます。整形費用を稼ぎたい同僚のリンダもそれに賛同し、2人で計画を実行しようとするのですが、いかんせん、筋肉バカのチャドがたてた計画ゆえ、さまざまなトラブルが発生して、事態はとんでもない方向へ走りだします・・・。

トラブルがトラブルを呼んで、とんでもない方向へ話がいくのですが、結局最後はリンダの一人勝ち、映画の最初に描かれていたリンダの夢がかなうという筋書きになっていて、そこはとてもおもしろかったです。

ただ、ドタバタ劇とはいえ、チャドが撃たれて死んでしまうところとかは正直笑えなかったし、コメディなのか、サスペンスなのか、アクションなのか理解しがたいことが多くて私的にはいま一つな感じでした。

そんな作品ですが、見所はあります。
何と言っても、筋肉バカのチャドを演じているブラッド・ピット。
スポーツドリンクを常に持ち、iPodから流れる音楽に身体を動かしながら、ガムをくちゃくちゃさせるチャドは、これまでのブラピのイメージを覆すおバカぶりでかなり笑えました。
でも、なぜかそれがしっくりきてしまうのは、ブラピの演技力のせいなのか、それとももともと備わっていた素質なのか?

とにかく、この映画のブラピはこれまでと一味も二味も違う魅力をスクリーンから出しています。
監督のコーエン兄弟は、ブラピを想定してこの役を描いたということなので、ブラピの中にもともと眠っている一面なのかもしれません。

星は3つです。
★★★☆☆



『ワルキューレ』

2009年08月12日 22:48

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第二次世界大戦時、実際にあったヒトラー暗殺計画を実行に移そうとした人たちを描いた作品です。

映画のタイトルになっている「ワルキューレ」とは、当時のドイツがクーデターなどの反乱が起きた時に、それらを制圧するために計画していた裏プログラムのことです。ヒトラーを暗殺し、その後の混乱時にこの「ワルキューレ作戦」を利用して全権を掌握してしまおうというのが、一部のドイツ軍人らヒトラー抹殺を企てるものたちの計画だったのです。
そこで、誰を味方に引き入れ、誰をだまし、どう組織立てるのかといった作戦が軍人や政治家らの間で繰り広げられる心理的駆け引きとともに展開されます。そのハラハラドキドキするストーリー展開に、最後まで飽きずに映画を楽しむことができました。

歴史を知る者としては、ヒトラーが暗殺されていないので、この計画は失敗するんだろうなということは映画を最後まで見なくても分かることです。なので、作戦の遂行状況を描くだけでなく、どうして失敗したのか、という部分にもう少し焦点を当てて描かれているとよかったのかなとも思いました。

とはいえ、トム・クルーズ演じるドイツ将校、シュタウフェンベルク大佐が実行部隊として計画を実行しようとするも、いざという時に決断を下せない政治家のせいで計画を中断させられたり、身の保身を考える上司の決断が遅れて時間を無駄に過ごしたりと、なかなかうまくいかない。しかし、そんなところがリアルで、逆に現実味があったように思います。

作戦途中、まだヒトラーが暗殺されたかどうか分からず、情勢がどちらに寝返るか分からない中で、人々がそれぞれの保身を考えて右往左往するようすはスリルがありました。結局、ヒトラーの暗殺に失敗し、この作戦に参加したものはみな処刑されるのですが、最後に上司であるシュタウフェンベルクをかばって撃たれた部下の姿にジーンとしました。

星は4つです。
★★★★☆



『チェ 39歳の別れ』

2009年08月11日 23:52

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チェ・ゲバラの人生を追った2部作の後編です。

キューバ革命に成功したチェ・ゲバラは、キューバ共産党の党首となり首相となったカストロとは対照的に、キューバでの地位を放棄し、ふたたび革命戦争への道を歩むことになります。
彼の中では、キューバは一つの通過点であり、他の南米地域にも革命を広げることにより、最終的には故国アルゼンチンを解放することが目的だったのではないでしょうか。

ボリビアに入国したチェ・ゲバラは、キューバでの革命と同様にゲリラ作戦を展開しますが、キューバの二の舞を避けたいアメリカの介入で、ゲリラ隊は苦戦を強いられてしまいます。また、キューバの時と違い、ボリビアの人たちの協力と理解が得られなかったこともその苦境をさらなるものにしていきました。ゲリラ隊は迷走し、孤立し、やがて捕えられることになります。

結果的には革命に失敗し、処刑されることになるのですが、一度成功してもそこに安住せず、なおも自ら革命を推し進めようとするチェ・ゲバラの熱い思いに、彼の強い信念を見た気がしました。ただ、もっと他の方法がなかったのかと残念にも思いました。こんな素晴らしい人材をこんな形で失ってしまったのは、とても惜しいことのように思います。彼は、キューバでの成功でゲリラ戦が最良の戦う方法だと信じていたような気がして、それが失敗にもつながってしまったのではないか、そんな気もしてしまいます。

ストーリー的には、前編の『28歳の革命』に比べるとこの『39歳の別れ』は、華々しい展開も盛り上がりもなく、チェ・ゲバラの敗北の歴史として、たんたんと進む重い展開となっています。でも、チェ・ゲバラを演じたベネチオ・デル・トロの演技はこの後編になってますます素晴らしくなっているように思いました。

もちろん、前編でも、ゲバラになりきったその演技力は素晴らしいものがあったのですが、ボリビアで持病のぜんそくと戦いながら、ゲリラ戦を展開し、苦境に立たされるやつれたゲバラは迫力満点でしたし、それでもなおあきらめずに隊を率いていくその姿は、チェ・ゲバラそのものの見事な演技でした。カンヌ国際映画祭で主演男優賞を受賞したそうですが、それも納得です。

星は3つです。
★★★☆☆



『チェ 28歳の革命』

2009年08月10日 21:33

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キューバの革命家、チェ・ゲバラの人生を描いた2部作のいわば前編といえる本作品。

チェ・ゲバラの名前は知っていたけど、具体的にどういう人物だったのかということまでは知らなかったので、てっきりキューバ人だとばかり思っていたら、アルゼンチン出身ということでちょっと驚きました。だって、キューバでは今でもすごい人気で、土産物にチェ・ゲバラの顔写真がよく使われているって聞いたことがあったので。

ラテンアメリカの貧しい人を救うため南アメリカ大陸を旅していたアルゼンチン人の医師、ネスト・ゲバラはメキシコでフィデル・カストロと出会う。独裁政権に苦しむ故国キューバを救うため革命を企てるカストロに賛同し、軍医として同行したゲバラ。わずか82人の同志たちと海を渡ってキューバに入りゲリラ作戦を展開、やがて革命を成功させる様子が描かれています。

キューバに渡ってすぐに政府軍との戦いで仲間を失い、生き残ったたった12人の仲間で戦いを挑む革命者たち。その志に賛同する農民たちが仲間に加わっていき、やがて政府軍と対決し戦いに勝利を収めていく展開は歴史の変わり目をのぞき見るような感動を覚えます。

20代の若者が国を賭けて戦いに挑むその姿に圧倒されるとともに、そんな思いをしなくてすむ日本に生まれたことを感謝しました。

もともと裕福な家庭に育ったチェ・ゲバラはゲリラ隊の中でも異彩を放ちます。仲間に加わった若者に勉強を進め、兵士としてだけでなく、人間として育てようとします。時にはリーダーとして軍を指導し、時には医師として負傷兵を手当てするその姿に、誰よりも人望厚く、信頼されていた彼のカリスマ性がよく表れていたと思います。

ニューヨークで行われた国連総会で、当時革命を起こし非難の渦中にあった中、キューバ代表として堂々と演説をするその姿があまりにもかっこよく、死んでなお衰え知らずという彼の人気ぶりにも納得です。
世界、特に欧米の列強国を相手に、どんなに非難されても一歩も引かないその強い信念。それがあれば、人はおのずと耳を傾けるのではないでしょうか。ゲバラを見ているとそんなふうにも思えました。

すぐに他国の顔色をうかがって右往左往する日本の政治家にも彼のような信念があれば、日本の立場も変わっていくのにな~なんて思ってしまいました。

星は4つです。
★★★★☆





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